千曲市(長野) 五里ヶ峯(1094.4m)、鏡台山(1269.1m)、大峯山(841.4m) 2024年1月20日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 4:23 窪山展望公園−−4:34 尾根取付(害獣除け柵)−−5:31 送電鉄塔−−5:34 875m峰−−5:51 942m峰−−6:06 971m峰−−6:31 五里ヶ峰−−6:56 送電鉄塔−−7:06 林道−−7:31 富士見台直下−−7:54 鏡台山−−8:07 鏡台山北峰−−8:35 廃林道に乗る−−8:44 廃林道から廃道化した登山道に乗る−−8:50 林道−−9:01 大峯山−−9:12 送電鉄塔−−9:17 林道−−9:22 尾根取付(害獣除け柵)−−9:28 窪山展望公園

場所長野県千曲市
年月日2024年1月20日 日帰り
天候雪後曇&ガス
山行種類一般登山+プチ雪山+プチ藪山
交通手段マイカー
駐車場あんずの里 窪山展望公園を利用
登山道の有無875m峰北西の送電鉄塔〜五里ヶ峯〜鏡台山〜1011m峰南を通る廃林道までは道あり。それ以外は道無し
籔の有無ほぼ無し。ただし道が無い区間では多少の灌木と多くの倒木あり
危険個所の有無無し
山頂の展望五里ヶ峯:西側が大展望
鏡台山:西側が開ける
大峯山:無し
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コメント週末は関東を含めて大雪予報だったが降り出す前にいつもの鏡台山〜五里ヶ峯周回を実行。思ったよりも先週の雪が残って鏡台山付近では半端な固さの足首程度の雪のラッセルがきつかった。残雪を考慮して先週同様いつもとは逆回りとしたが、そうでなかったらラッセルがさらに厳しかっただろう。出発時の気温は高めだったが鏡台山周辺では霧氷がびっしりと付いていたのでそれなりに冷えたようだ


鏡台山付近の霧氷。霧氷の長さは先週より短いように感じたが密度は今回の方が上で木々は真っ白だった


窪山展望公園駐車場を出発。気温は高め 尾根末端の柵の出入口。微かに雪が降り出した
標高630m付近で初めて雪が登場 標高850m肩の送電鉄塔に到着
送電鉄塔から見た千曲市街地の夜景 尾根上には残雪登場
875m峰 942m峰
971m峰。白い点は雪 920m鞍部(商売池口)
勘助道(標高950m)。霧が出てきた 標高1070m付近の急登
五里ヶ峯山頂 五里ヶ峯から西を見ているがガスで真っ白
南へ下る登山道には足跡あり しかし鏡台山方向には今週も足跡無し
標高980m付近 920m鞍部の送電鉄塔
林道。先週より積雪が多い 登り始めは雪が少ない
標高1030m付近。南向きの尾根でも場所によっては雪がある 富士見台直下
標高1140mの水平区間。固い雪だが沈んでラッセル状態 標高1140mから登りに変わると雪が減る
カモシカの足跡。ラッセル不要になるので大いに助けられた 標高1220m付近。霧氷が付き始める
標高1220m付近 鏡台山山頂
鏡台山もガスの中で真っ白 鏡台山北峰へ向かう。先週よりも盛大に霧氷が付いている
1267m峰(鏡台山北峰) 分かりにくいがカモシカのトレースが続く
檜に付着した霧氷 標高1220m付近
1134m峰東側の1120m鞍部。足首くらいの積雪量 1134m峰。ここを境に雪が急激に減った
標高1080m付近の標識 廃林道終点への分岐。先週はここを見落として直進した
廃林道終点。積雪はかなり減った 標高980m付近。ここで廃林道を離れて廃道に移る
標高950m付近 林道を通過。真新しい轍あり
林道から大峯山へ続く尾根 吹き溜まりなのか尾根直上だけ雪がある
標高880m付近の伐採跡 標高870m付近の伐採跡
大大峯山山頂 鹿の角はそのまま残っていた
標高810m付近から上側。いろいろな木が混じる 標高810m付近から下側。きれいな赤松樹林
大岩のすぐ上の帽子。今日は雪無し 大岩(標高660m付近)
送電鉄塔手前で樹林が開ける 送電鉄塔
送電鉄塔周囲の灌木藪 林道
林道を下った直後の尾根。藪は無く歩きやすい 果樹園境界の害獣除け柵
奥の車道を左へ上がる 変形十字路。ここで右へ下る
振り返る。先週は雪で白かったが今回は雲で真っ白 窪山展望公園駐車場到着


 先週末はまとまった降雪があったがその後は比較的暖かい日が多くて真冬なのに雪ではなく雨が降った日もあり、下界では日陰を含めて多くの雪が溶けた。しかし標高が高い山の上では特に北斜面を中心に雪が残っていると考えられる。昨シーズンは同じような状況で鏡台山〜五里ヶ峯周回コースを歩いてラッセルで疲れ果てたため、その後のシーズンは近場の茶臼山しか行かなくなった経緯がある。今年もある程度積雪が増えたらそうするつもりであるが、今ならまだ積雪量はぎりぎり行ける範囲かもしれないと考えて周回コースへ出かけることにした。

 今週末は今シーズン初めての南岸低気圧の接近で、長野だけでなく関東北部でも降雪予報が出ていた。長野での雪の降り出しは土曜お昼頃とのこで、いつもの私の行動時間なら降り出す前に帰宅できそうだ。まあ、雪なら濡れないので少しくらいなら降られてもいいけど。

 土曜朝は思ったよりも気温が高くて車のガラスは全く凍っていなかったので出発時の霜取りが不要で楽だった。長野の冬では霜取りは恒例行事で時間がかかる。空には星は全く見えないので雲が覆っており、これが気温が高い一つの要因だろう。千曲へと車を走らせるが山に近付いても道端にはほぼ雪は無し。窪山展望公園駐車場は山肌に近い位置=日が当たりにくい路面には少し雪が残っていたが、山から離れた場所の雪は消えていた。

 今日は気温が高めであり、気温が低い場合でもいつも行動中は一度体が温まれば一部の防寒装備を脱いでそのまま下山まで着用することが無いため、今回はフリースの長袖は置いていくことに。代わりに雨具の上着を持っていく。体を動かしている間なら断熱効果は無くても風を通さない素材の衣服で十分だろう。ついでに手袋にはカイロは仕込まずに出発した。

 先週同様、北斜面でのラッセルを予想して北斜面で下りになるよう、今回もいつもとは逆コースで反時計回りとした。公園から下って沢山川を渡って上信越道の五里ヶ峯トンネルの真上に位置する尾根に取り付いて登り始める。先週はこの時点から雪が降っていたが今週も予報とは違って雪が降っていることに気付いた。ただし非常に粒が細かく量も少なくてLEDライトを下に向けていたのでは気付かないくらいで、横に向けて遠くまで照らして初めて分かるくらいであった。冬用の格好で肌の露出が少ないこともあり、体に雪が触れて冷たく感じることも無い。この降り方なら積もる心配は全く無いだろう。登り始めて早々に体が温まって半袖の上に薄手のウィンドブレーカに変身した。

 先週は微かに地面を覆っていた新雪は全く見られない。おそらくその後に積もったはずの雪も消えていた。気温が高めで地面の水分は凍っておらず、湿った土が滑りやすいので逆に歩きにくい。標高630m付近で初めて雪が登場したが小さな塊だけで周囲に雪は見られなかった。

 尾根を登り切って標高850m肩の送電鉄塔に到着。先週はガスで全く見えなかったが今回は千曲市街地の夜景が輝いていた。ここで尾根上の縦走路に乗るが思ったよりも早く雪が登場。厚さは1,2cmくらいで古い足跡が残っており、先週末の降雪以降に歩いた人がいたようだ。

 五里ヶ峯までは稜線上の小ピークを次々と越えていくが、所々で雪が現れては全く無い所もある。普通は日当たりが悪い北斜面に多く雪が残るはずであるが、この段階ではそのような傾向が見られず、どんな条件の場所で雪が残っているのか見当がつかなかった。しかし見た感じでは稜線直上付近が最も多いように感じた。雪は古いものでそこそこ固く締まっているが体重を支えられるだけの強さは無く、足を乗せるとズボっと沈むので疲れる。できるだけ雪の上を避けて足を置くようにした。

 枝尾根を登っている時は写真には写らないほど細かな埃のような雪であったが、稜線に乗ってからは写真にはっきりと写り込むくらいの粒の大きさに変わったが量は少なく、相変わらず積もる心配はなさそうだ。しかし標高950m付近から霧がかかるようになり雲の中に突入したようだ。予報では天気はもう少し良さそうに感じたのだが。

 高度が上がると徐々に雪が多くなってきた。五里ヶ峯直下の北斜面を巻く登山道は残雪がさらに増えて疲れそうなので、私にしては珍しく急傾斜の直登コースへ。ここは足元の土が滑りやすくあまり歩きたくないが、フィックスロープを頼りに登っていく。ここでも気温が高い影響で地面が凍っていなかったので土が滑りやすいままだった。

 短いが急斜面を登り終わって五里ヶ峯山頂に到着。先週はここで明るくなっていたが、今週は先週よりも出発時刻が30分くらい早かったのでまだ暗い時刻で、フラッシュ無しでギリギリ撮影可能かどうかくらいの明るさだった。しかし先週同様に山頂はガスに覆われて展望は無かった。開けて日当たりのいい山頂には雪は少なく、東斜面には全く雪は無かった。それにいつの間にか雪は止んでいた。今日は左足の調子があまり良くないようで左足のふくらはぎに痛みが出ていた。まさか痙攣の前触れか?と心配したが、この後の堅雪ラッセルでも痙攣しなかった。

 残雪状況によっては五里ヶ峯で引き返すことも考えていたが、これなら体力的に問題ない積雪状況なので先に進むことにした。東へ下って平坦な肩地形で北東の鏡台山へ向かう道と南へ下る道に分かれるが、先週と同じく南へ向かう道には足跡があったが鏡台山方面の雪の上には足跡は無し。ここでの積雪量は足の甲と同じくらいであったが、相変わらず体重が支えられない程度の締まり方の雪質で体重をかけるとザクっと沈んで傾斜が無い水平歩きでも足が重い。これを登ってくると体力を搾り取られるだろう。先週はまだ雪が締まっていなくて今回よりは足は軽かったなぁ。この先も雪が残る所、全く無い所と斑模様であった。

 最低鞍部の920m鞍部で送電鉄塔を通過、ここもガスの中で展望は無いままだった。緩やかに登り前して林道を横断。道路を覆う雪の面積は先週より減っているが、先週より積雪の深さは増えていた。

 林道から鏡台山までは標高350m近くの本格的な登り返しであるが、南向きの尾根に変わるので予想通りに積雪量はこれまでよりも減って歩きやすくなった。しかしここでも雪がある所と無い所が入り交じり、ある所では雪が沈んでラッセル状態だ。どうも尾根直上は吹き溜まりが生じているようで、周囲の斜面よりも登山道の方が明らかに積雪量が多い場所もあった。おかげで雪が少ないところを求めて登山道の外側を歩くこともあった。雪が多い所ではカモシカの足跡がラッセル軽減に大いに役立った。そういえば人間の足跡は見当たらなかったなぁ。

 標高が1200mを越えた辺りから周囲の細い枝に霧氷が見られるようになった。出発時は気温は明らかに高かったが、ガスって以降、つまり雲に入ってからは気温が急低下したように感じる。しかし今回は雪は降っていないし風もほとんどない。

 最後は雪が連続して足首までズボズボと沈みながら苦労して鏡台山山頂に到着。先週同様、山頂は霧氷に覆われているが、先週と違うのは霧がかかって何も見えないこと。徐々に南岸低気圧が接近して天気が下り坂なので仕方ないか。ラッセルで疲れたが今後は基本的に下りなので休憩せずに先に進むことにした。

 ここからは下りとは言え、鏡台山北峰を越えるまでは下りは緩やかでほぼ水平な場所、それどころか北峰への登りもあるので堅雪のラッセルがきつい。一歩一歩がズボッという感じ。雪質にもよるが、これ以上積雪が増えたらワカンがあった方がいいだろう。下り坂でもカモシカのトレースがある区間だけは楽に歩くことができた。

 平らな鏡台山北峰を越えて下りにかかるとやっと少し楽になるが、雪が無い場所と比較すると下りでも体力を消耗する。標高1150m付近では檜の植林帯があるが、こちらは葉っぱが付いているので霧氷の付き方が段違いに多く、余計に寒々しい光景だ。実際に気温が下がっているようで霧氷に体が触れても氷が落ちることは全く無かった。

 1134m峰を越えると目に見えて積雪量が減少して格段に歩きやすくなった。先週は廃林道着地に失敗したが、今回は標高1050m付近で左手前方をよく確認しながら歩いたので、尾根直上から廃林道へと左折する箇所を逃すことはなかった。ただし、積雪した状態で道が隠れていて夜明け前で周囲の展望が得られない状態で今回のように下り方向を歩いた場合は、おそらく尾根を直進してしまうだろう。一応、左折場所には目印があるがささやか過ぎて目立たない存在だ。ここは標識があってもいい場所だろう。

 廃林道に移ると尾根の南側ということもあり積雪量はさらに減って地面が見えるようになってきた。この程度の積雪では獣の足跡があっても無くても足への抵抗は変わらない。標高980m付近で廃林道から右手の尾根へ這い上がり、廃道化した旧登山道を下り始めるが、やっぱりすぐにルートを失って適当に下る羽目になった。まあ、藪が薄いので廃道を外しても問題ないが。

 廃道を外して100m程度で廃道を発見して乗り直す。薄い積雪には多数の獣の足跡が続いているが、これだけ足跡があってもこのコースで動物に遭遇することは滅多になく、カモシカを一度だけ見た記憶しかない。

 舗装された林道に到着すると、先週は道路上に倒れていた太い倒木はどかされて無くなっていた。チェーンソーが無いと切断は難しいほどの太さだったので、個人ではなく林道の管理者が処理したのかもしれない。どちらにせよこんな時期でも倒木処理するということは、それなりの車が利用している証拠だろう。今回は雪が溶けて舗装面が露出した場所には真新しい雪が付着したタイヤ痕があったので、少し前に通過した車があったようだ。

 ここから大峯山までは緩やかな尾根が続く。積雪はさらに減って北斜面を含めて周囲にはほぼ雪が見られなくなったが、尾根の真上だけは連続して雪が残ったまま。しかも場所によっては雪が土手のように盛り上がって10cm以上はある。明らかに吹き溜まりで雪庇の前段階であり、雪が降った時に北寄りの風が吹いていたようだ。でも今はほぼ無風だ。

 鞍部から登り返して大峯山山頂に到着。まだ鹿の角はぶら下がったままで、この分では今シーズンの冬場はずっとこのままだろう。山頂にも雪はほぼ無かった。

 前回はここで方位磁石を取り出して方位を確認しながら下ったが、前回で正しいルートを把握したので今回は地図も磁石も取り出さずに下っていく。ただし、もし暗くて周囲の地形が見えない時刻に下る場合は方位磁石による確認は必要だろう。

 大峯山山頂付近は太い植林だが南西尾根に入ると低い常緑樹が混じった猥雑な自然林が混じり、標高810m付近を境に下側はきれいな赤松樹林に変わる。先週はここには僅かに新雪が積もっていたが、今週は全く雪は無かった。

 標高660m付近の大岩上部で木にかかった帽子を見て岩の右側を巻き終わって尾根に復帰する箇所は、何故か矮小な灌木藪が待ち構える狭いエリアである。今回は藪を避けて東を迂回して下ると今度は送電線周辺の灌木藪帯に出る。ここは送電線が立ち木に触れないよう伐採されて日当たりがいいので藪が生えるのは当然だ。登り方向だと薄い獣道が判別しやすいが下りでは分かりにくく藪の中を進む。ここまで下ると雲の層を抜けて視界が開けるが、下界でも霞がかかったように遠望は効かなかった。

 灌木藪を抜けて再び赤松樹林を下って林道を通過。これより下部は赤松にコナラ等の落葉広葉樹が混じるようになり、松くい虫対策で伐採された赤松を覆う劣化した古いビニールシートを見ながら下って尾根末端の低い害獣除け柵へ到着。ここは往路で使った尾根の柵とは違って高さは1mに満たないためよじ登る必要はなく、かろうじて跨ぎ越えることが可能である。

 柵の外側は果樹園で、柵から続く短い作業道を抜けると舗装された細い舗装道路に出て左折して登りの方向へ。すぐに変形十字路に出るのでここで右に曲がって下っていき、広い舗装道路に出て左に向かえば窪山展望公園は近い。相変わらず公園には私の車しかなかった。

 

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